らんま1/2の二次創作&日々の徒然なること…? |
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「今日、俺たちだけだと」
「そうなるわね……どうしよう……」
晩ご飯……言いながら、あかねは部屋に向かうために、階段を上った。
「はぁ~……。もう、信っじられない!!」
自室に入ると同時に、あかねはかばんを床に放ると、制服のままベッドに倒れた。
ベッドのスプリングが軽く弾み、身が少し浮くが、再び沈むと身動き一つさせず、視線だけベッドを寄せている壁に向け、意味もなくじっと見つめる。
(…普通に言えたよね)
そして先ほどのことを反芻した。
――ただいまーーっ!
明日から三連休。
あかねは楽しい休みを思い浮かべながら、うきうきした気分で元気よく戸を開けた。
が、戸を開けて目にした玄関に、そしていつもなら、小走りでやって来る姉のかすみや乱馬の母のどかの出迎えのないことに、あかねは嫌な予感を覚えた。
この時間は、天道家ならば、誰かしら必ずいるはずだった。
親たちは道場が――仕事にもならないが――仕事場で、姉のかすみは家事をする時間。
なのに、物音一つなく、そして玄関は靴一つのみ。
(…まさか)
そんな気持ちを抱きながら、靴を脱ぎ、階段を上りかけたところで「あかね」と声がかかった。
それは、居候兼許婚の乱馬の声。
靴は彼の分のみだったから、いるだろうと――彼しかいないであろう――と気づいていた。
――なぁ、知ってたか? 皆、泊まりだったってこと
呆れと諦めを含んだその言葉。
(…や、やっぱりーっ!?)
あかねの予感は的中した。
それは世間一般的に考えると、非常識も甚だしい。
しかし、それが通用しないのが、自分たち家族。
常日頃から、あわよくば既成事実を・・・などと、両家の親が口を揃えて子の前で言う位で、そんな親は他には絶対にいない。
三連休ともなれば――何故気づかなかったのかと、自分の鈍さを呪わしく思う。
そして、乱馬は相変わらず何を考えているのかわからない、あかねはそう思った。
あかねは動揺のあまり、激しく波打つ心臓を押さえ、何とか平静を保ったつもりだった。
なのに、乱馬は、そんな重大なことをしれっと言いのけた。
振り返って見た表情も、何らいつもと変わらない。
故に、過剰に反応すると、変に意識していると思われてしまう。
――知るわけないでしょ…
あかねはそう言って、ふいと、視線を反らすと、階段に足を向けた。
――…今日、俺たちだけだと
とん、と足を踏み出したその時、出た改めての状況を示す時に出たその言葉に、あかねはどくん、と更に胸が弾むが、しかし、気にしないフリを装ってそれに返答した。
とても、顔を見て言えなかったが。
「はぁ~……どうしよう」
ごろん、と寝返りをうつと、天井を見つめる。
もちろん、晩ご飯のことなどではない。
先ほどのそれは咄嗟に出た、ごまかしの言葉であり、どうしようの意味は別の場所にある。
好きな人と二人っきり――嬉しいはずなのだが、しかしこのシチュエーションは今のあかねにとって複雑だった。
あかねは、意地っ張り許婚のラインをずっと保っていた。
今のあやふやな関係に、心地よさを感じることもある、なんて言ったら臆病かもしれないが、そのラインを超えることを、そして何かが変わってしまうのではないのかというのが怖かった。
何より、その想いを拒絶されることが――
好きだから、それ故に。
素直になれない、のではなく、素直にならない、ようにしていた。
けれど――
あかねは深いため息を吐くと、ベッドから身を起こした。
もし、乱馬自身が自分を想いそれを超えようとしてくれたら――とも思う。
(あたしったら何を……)
が、そう思ったあかねは苦笑すると、「あり得ないわ」小さく呟いた。
「そうなるわね……どうしよう……」
晩ご飯……言いながら、あかねは部屋に向かうために、階段を上った。
「はぁ~……。もう、信っじられない!!」
自室に入ると同時に、あかねはかばんを床に放ると、制服のままベッドに倒れた。
ベッドのスプリングが軽く弾み、身が少し浮くが、再び沈むと身動き一つさせず、視線だけベッドを寄せている壁に向け、意味もなくじっと見つめる。
(…普通に言えたよね)
そして先ほどのことを反芻した。
――ただいまーーっ!
明日から三連休。
あかねは楽しい休みを思い浮かべながら、うきうきした気分で元気よく戸を開けた。
が、戸を開けて目にした玄関に、そしていつもなら、小走りでやって来る姉のかすみや乱馬の母のどかの出迎えのないことに、あかねは嫌な予感を覚えた。
この時間は、天道家ならば、誰かしら必ずいるはずだった。
親たちは道場が――仕事にもならないが――仕事場で、姉のかすみは家事をする時間。
なのに、物音一つなく、そして玄関は靴一つのみ。
(…まさか)
そんな気持ちを抱きながら、靴を脱ぎ、階段を上りかけたところで「あかね」と声がかかった。
それは、居候兼許婚の乱馬の声。
靴は彼の分のみだったから、いるだろうと――彼しかいないであろう――と気づいていた。
――なぁ、知ってたか? 皆、泊まりだったってこと
呆れと諦めを含んだその言葉。
(…や、やっぱりーっ!?)
あかねの予感は的中した。
それは世間一般的に考えると、非常識も甚だしい。
しかし、それが通用しないのが、自分たち家族。
常日頃から、あわよくば既成事実を・・・などと、両家の親が口を揃えて子の前で言う位で、そんな親は他には絶対にいない。
三連休ともなれば――何故気づかなかったのかと、自分の鈍さを呪わしく思う。
そして、乱馬は相変わらず何を考えているのかわからない、あかねはそう思った。
あかねは動揺のあまり、激しく波打つ心臓を押さえ、何とか平静を保ったつもりだった。
なのに、乱馬は、そんな重大なことをしれっと言いのけた。
振り返って見た表情も、何らいつもと変わらない。
故に、過剰に反応すると、変に意識していると思われてしまう。
――知るわけないでしょ…
あかねはそう言って、ふいと、視線を反らすと、階段に足を向けた。
――…今日、俺たちだけだと
とん、と足を踏み出したその時、出た改めての状況を示す時に出たその言葉に、あかねはどくん、と更に胸が弾むが、しかし、気にしないフリを装ってそれに返答した。
とても、顔を見て言えなかったが。
「はぁ~……どうしよう」
ごろん、と寝返りをうつと、天井を見つめる。
もちろん、晩ご飯のことなどではない。
先ほどのそれは咄嗟に出た、ごまかしの言葉であり、どうしようの意味は別の場所にある。
好きな人と二人っきり――嬉しいはずなのだが、しかしこのシチュエーションは今のあかねにとって複雑だった。
あかねは、意地っ張り許婚のラインをずっと保っていた。
今のあやふやな関係に、心地よさを感じることもある、なんて言ったら臆病かもしれないが、そのラインを超えることを、そして何かが変わってしまうのではないのかというのが怖かった。
何より、その想いを拒絶されることが――
好きだから、それ故に。
素直になれない、のではなく、素直にならない、ようにしていた。
けれど――
あかねは深いため息を吐くと、ベッドから身を起こした。
もし、乱馬自身が自分を想いそれを超えようとしてくれたら――とも思う。
(あたしったら何を……)
が、そう思ったあかねは苦笑すると、「あり得ないわ」小さく呟いた。
ひとつ屋根の下に贈る5つのお題1 より 配布サイト:tricky voice サマ
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